医学生・りさぱん「わあ,もり子センパイ,探してたんですぅ!」
研修医・杉谷野 森子「あら,りさぱん.久しぶりね.あいかわらず勉強そっちのけでチェロばっかり弾いてんじゃないの?」
りさぱん(ぐさっ・・・ず,図星だ.)
もり子「ところで用って何?」
りさぱん「あ,そうそう.実は来週,麻酔科の卒試なんですよ.」
もり子「で,さっそくピンチなわけね.」
りさぱん(ぐさぐさっ・・・再び図星.)「セ,センパイ,麻酔科研修中じゃないですか.いろいろ教えてもらえないかなーなんて♡」
もり子「そうね~.りさぱんの頼みとあってはムゲにできないわね~.管弦で同じ穴の狢を食った仲だし.」
りさぱん「あの~,なんか,一緒にタヌキ狩り行ったみたいになっちゃってますけど,〝同じ釜の飯を食った〟では・・・?」
もり子「うるさい.」

【問題】麻酔管理で用いられる医療ガスについて正しいものはどれか.
A. 麻酔器の医療ガス配管の色は,酸素が緑,笑気が青と国際規格(カラーインデックス)で統一されている.
B. ピン方式により,医療ガスの誤った配管を防止している.
C. 笑気安全装置により,麻酔器の酸素の供給が止まると笑気が自動的に停止する.
D. 国内の全ての麻酔器には,笑気誤投与防止のための安全装置が備えられている.
E. 世界中の酸素ボンベの色は緑に統一されている.

りさぱん「これは毎年出てるから知ってまーす.答はABCです.」
もり子「酸素の医療配管は緑で世界中統一されているけど,酸素ボンベの色は日本では黒というところがポイントね.」
りさぱん「そして二酸化炭素ボンベの色が緑!」
もり子「紛らわしいわよね.こないだの院内インシデント事例検討会でも注意を喚起していたわ.ウチでは起こってないけど,全国的には酸素取違え事例は結構あるらしいわよ.生半可な知識があると,かえって勘違いしちゃうのよね.」
りさぱん「センパイ,医者みたいですぅ!」
もり子「医者なんですけど,いちおう・・・」


【問題】症例は70歳男性.既往歴に特記すべきことなし.血圧126/74 mmHg,Exercise tolerance制限なし.他に異常を認めない.ASAのphysical statusは?

りさぱん「異常所見がないのならPS1では?」
もり子「それが違うんだなあ.65歳以上はリスクファクターなの.でも,このリスクは日常生活にほとんど影響しないから,PS2ね.」
りさぱん「元気そうに見えても,高齢者は呼吸や循環器系の予備能力が低下してるってことですね.」
もり子「ちなみに例えば,この患者さんが肺気腫を合併していて,日常生活が制限されていたらPS3になるわけ.」
りさぱん「フムフム・・・」
もり子「さらに弁膜症があって起坐呼吸だったらPS4.」
りさぱん「そのおじいちゃんに腹部大動脈瘤があって,それが破裂したら・・・」
もり子「超緊急オペが必要だからPS5E!・・・麻酔科医コード・ブルー!!」

【問題】気管チューブのカフの目的は?
A. 気管チューブが抜けないようにするため.
B. 気管を拡張させるため.
C. レントゲン写真に写りやすくするため.
D. 陽圧換気をするため.
E. 誤嚥を防ぐため.

りさぱん「カフって気管チューブの先端についてる風船みたいなヤツですよね.答えはAじゃないんですか?」
もり子「そうゆう,ウツケものは結構多い.」
りさぱん「ウ,ウツケって・・・」
もり子「だって,どこに固定されるの? 気管の解剖を思い出してみて.」
りさぱん「たぶん声門あたりにカフがガッチリ食い込んで・・・.でも待てよ,解剖実習で見た声帯は,ヒラヒラで脆弱そうな組織だったぞ.」
もり子「そう.カフで声帯脱臼を起こしちゃうわ.」
りさぱん「じゃあ,Bです.」
もり子「それは誤解答の第2位.PCI(経皮的冠動脈形成術)じゃないんだから,気管を拡張してどうしようってゆうのよ!」
りさぱん「じじじじじじゃあ,C・・・!?」
もり子「Radio-paqaue(放射線不透過のマーク)が入ってるのは気管チューブ本体.カフはむしろレントゲンにうつりにくい.」
りさぱん「うわあ,このままではウツケ街道まっしぐら!」
もり子「気管挿管が必要な患者さんの状態を考えて.」
りさぱん「えっと,気管挿管するのは,全身麻酔や蘇生で人工呼吸の必要な患者さんです.つまり自発呼吸が止まってる・・・そっか,陽圧換気?」
もり子「気管チューブと気管の間にスキマがあったら,リークして陽圧換気できないでしょ.カフを膨らませて,そのスキマをふさぐのよ.」
りさぱん「それに,スキマが無ければ誤嚥も起こりにくい!」
もり子「Good Job! 正解はDE.」

【問題】次の麻酔薬の中で,心・循環系に対して抑制作用を有するものはどれか.
A. デスフルラン
B. プロポフォール
C. ロクロニウム
D. レミフェンタニル
E. フェンタニル

りさぱん「うーん,この手の問題は苦手だなあ.よーするに,投与すると血圧が下がる薬はどれかってことですよね.」
もり子「デスフルランとプロポフォールには心循環抑制作用があるわね.」
りさぱん「筋弛緩薬のロクロニウムは,血圧下がらないのでは?」
もり子「ピンポーン.心筋や平滑筋には作用しないから.」
りさぱん「問題は麻薬のレミフェンタニルとフェンタニル.たしか血圧が上がった時,麻酔科の先生はレミフェンタニルの濃度上げてたよなあ.」
もり子「スルドイじゃない.レミフェンタニルは血圧と心拍数を下げるの.」
りさぱん「じゃあ,フェンタニルも同じでしょ?・・・名前似てるし」
もり子「ブー!・・・てゆーか,麻薬は一般的に心循環抑制作用が無いの.」
りさぱん「ブスブス・・・.」
もり子「なんか焦げてるわよ.ダイジョブ?」
りさぱん「そか.思い出した.心臓麻酔で大量フェンタニル麻酔しますもんね.」
もり子「レミフェンタニルは,麻薬では例外的に心循環抑制作用があるのよ.答はABD.」

【問題】次の薬剤の中で呼吸抑制作用を有するものはどれか.
A. ロクロニウム
B. 硫酸アトロピン
C. アドレナリン
D. フェンタニル
E. ミダゾラム

りさぱん「循環の次は呼吸ですか.筋弛緩薬のロクロニウムは呼吸止めちゃいます.」
もり子「肋間筋や横隔膜などの呼吸筋が麻痺するからね.」
りさぱん「それから・・・あ,わかった.硫酸アトロピンはベラドンナアルカロイド,〝美人になるクスリ〟だから呼吸抑制はなさそう.」
もり子「副交感神経を遮断して交感神経優位になるのよ.呼吸抑制はないわね.」
りさぱん「アドレナリンは,アナフィラキシーショックや重症喘息の治療にも使うし,呼吸は抑制しないはず.」
もり子「そうね.じゃあ,麻薬のフェンタニルは?」
りさぱん「麻薬の副作用は呼吸抑制では?」
もり子「そうね.ロクロニウムは神経筋接合部を遮断して末梢性に作用するけど,麻薬はオピオイド受容体に作用して中枢性に呼吸を抑制するの.」
りさぱん「痛みと呼吸って直接関係ないような気がするけど,不思議ですね.」
もり子「そうなの.麻薬の鎮痛作用と呼吸抑制を切り離せたらノーベル賞.」
りさぱん「副作用のない麻薬ができたら,患者さんのQOL上がりそう.」
もり子「じゃあ,最後のミダゾラムは?」
りさぱん「麻酔の前投薬にも使う鎮静剤ですね.病棟で投与するくらいだから安全そう.」
もり子「あまーい!・・・ミダゾラムは中枢性の筋弛緩作用があって舌根が落ちやすいの.米国では,ミダゾラムの麻酔前投薬で呼吸停止した事例があったわ.」
りさぱん「鎮静剤って怖いんですね.単純にリラックスする薬かと思ってた.」
もり子「過量投与は御法度.鎮静剤を打って患者さんが大人しくなったと思って安心してたら,呼吸が止まってた・・・なんていうのは,研修医がよくハマるミスね.とゆーことで答はADE.」

【問題】点滴用の18ゲージカテーテルの内径(直径)は20ゲージカテーテルの約1.2倍である.18ゲージを用いて輸血したとき,その流速は20ゲージを用いたときの何倍速いか.
A. 約1.2倍
B. 約1.4倍
C. 約2倍
D. 約10倍
E. 約100倍

りさぱん「これはカンタン.私,こう見えても高校の時は理系女子だったんですぅ.断面積は内径の二乗に比例するんだから,1.2×1.2=1.44で,答えはB!」
もり子「ところが血液は粘性のある液体だから,流速はPoiseuilleの流体力学の法則に従うのよ.」
りさぱん「ポアジュジュ・・・何ですか,その呪文みたいな・・・」
もり子「ポアズイユの法則.・・・なんちゃって理系だったみたいね.」
りさぱん「あ・・・う・・・」
もり子「ポアズイユによると,流速は内径の4乗に比例するので答えはCなの.」
りさぱん「そうか.だから麻酔科の先生たちは,よく〝出血しそうだから18ゲージ入れとけ〟とか言ってたのか.見かけ20ゲージと変わんないのに・・・って不思議だったんです.」
もり子「輸血のスピードが2倍速かったら大きいわよ.安全な循環管理のために,麻酔科医は少しでも太いラインを確保したいの.」

【問題】症例は40歳女性.158cm,50kg(BMI=20).レミフェンタニルを0.3ガンマで投与したい時,ポンプ流量(mL/時)をいくつに設定すればよいか.ただしレミフェンタニルは,5 mgを生理食塩水50 mLに希釈してシリンジポンプにセットしてある.
A. 0.15 mL/時
B. 0.3 mL/時
C. 6 mL/時
D. 9 mL/時
E. 15 mL/時

りさぱん「そーそー,よく麻酔科の先生が〝イノブタさん,ガンバ!〟って・・・」
もり子「〝イノドブ=3ガンマ〟ね・・・.イノドブは,イノバン(ドパミン)+ドブタミンのギョーカイ用語.」
りさぱん「がーん,応援じゃなかったのか!」
もり子「手術室のどこにイノブタがいるのよ? ガンマはµg/kg/minのこと.」
りさぱん「ナルホド,持続投与の速度(流速)の話だったんですね.じゃあ,0.3ガンマは,体重あたり0.3 µgとして,0.3×50=15 µg.レミフェンタニルは0.1 mg/mL(100 µg/mL)に希釈してあるわけだから・・・答えはAの0.15 mL!」
もり子「ブー! ガンマは毎分で輸液ポンプは毎時,そこにチューモク!」
りさぱん「な,なんとトリッキーな.気を取り直して,もう一度・・・.
0.3ガンマは,0.3 µg×50 kg×60 min=0.9 mg/時だから,答えはDの9 mL/時です!」
もり子「そーゆーこと!」
りさぱん「センパイ,やっぱガンマ計算ムズいです.」
もり子「でも今年の国試にはとうとう出たらしいわよ,ガンマ計算.」
りさぱん「あきらめて習熟しろってことかー.」

【問題】麻酔科関連の薬理学で正しいものはどれか.
A. フェンタニルの呼吸抑制はナロキソンで拮抗される.
B. ミダゾラムの鎮静作用はフルマゼニルで拮抗される.
C. ロクロニウムの筋弛緩作用はスガマデックスで拮抗される.
D. ヘパリンの抗凝固作用はビタミンKで拮抗される.
E. ワーファリンの抗凝固作用はプロタミンで拮抗される.

りさぱん「こーゆーの,ホントやめて欲しいです.麻酔科の先生って薬理好きなんだから!」
もり子「あれ,理系女子だったんじゃないの?」
りさぱん「(無視)・・・たしか薬物中毒の講義で,麻薬の解毒剤はナロキソンって聞いた気がするからAはマル.」
もり子「そう,ナロキソンはオピオイドレセプタのµ受容体に選択制を示す競合性拮抗薬.ナロキソンは麻酔科でもお世話になってまーす.」
りさぱん「さては,何かやらかしたな?・・・センパイ!」
もり子「(ギクッ!)おじいちゃんが術後,痛がるからフェンタニル盛ったら,息が止まっちゃって・・・」
りさぱん「ナロキソンで切り抜けたんですね?・・・老人は麻薬の呼吸抑制が出やすいんだから気をつけないと!」
もり子「(ヤバイ,形勢が逆転してるじゃないのっ)コホン・・・フルマゼニルは,GABAレセプタのベンゾジアゼピン受容体に特異的な拮抗薬なので,Bも正解.」
りさぱん「Cのスガマ何とかっていうのは・・・えっと,何だっけ?」
もり子「スガマデックスは,ロクロニウムと複合体を形成して筋弛緩作用を拮抗する魔法の薬.」
りさぱん「えっ・・・それって化学反応?」
もり子「Good Point!・・・スガマデックスはロクロニウムを包接する画期的な薬剤なんだけど,生体内化学反応ということで米国FDAでは認可されてないの.日本やヨーロッパでは使えるけど.いずれにしてもCは正解.」
りさぱん「DのビタミンKとEのプロタミンの記述はアベコベでは?」
もり子「DとEは×.てゆーか,ビタミンKの凝固作用をワーファリンが拮抗するのよね.ワーファリンの作用をビタミンKで拮抗しようとすると時間がかかるので,ケイセントラ(プロトロンビン複合体製剤)という手もあります.」
りさぱん「ふうーん.臨床に即した解説,とっても勉強になります.」
もり子「あと,知ってる?・・・プロタミンって,魚の精巣からとったタンパク質なのよ.それが豚の腸からとれたヘパリンの作用を打ち消すなんて不思議じゃない?」
りさぱん「ブタ君とオトトの意外なカンケーってわけですね!」

【問題】症例は82歳男性.糖尿病性腎症のため透析中(週3回)である.
K=5.8 mEq/L.この症例の全身麻酔管理に際し,最も適切は輸液剤はどれか.
A. 5%ブドウ糖液
B. 1号液(Na 90 mEq/L, Cl 70 mEq/L, 乳酸  20 mEq/L, ブドウ糖 5%)
C. 3号液(Na 35 mEq/L, K 20 mEq/L, Cl 35 mEq/L, 乳酸  20 mEq/L, ブドウ糖 4.3%)
D. 生理的食塩水(Na 154 mEq/L, Cl 154 mEq/L)
E. 注射用蒸留水

りさぱん「うわっ,もっとも恐れていた問題.」
もり子「最近は,こーゆーのが国試にでるみたい.」
りさぱん「えと,透析週3回ってことは,腎機能が廃絶しているわけだから・・・」
もり子「高くなると一番キケンなイオンは?」
りさぱん「カリウムイオンです.だからCの3号液は論外!」
もり子「そうね.でも,高カリウム血症になると何がイケナイの?」
りさぱん「あ・・・う・・・たしか,ヤバ~い不整脈が出て●×△■※#・・・」
もり子「静止時に細胞膜透過性があるのはカリウムイオンだけ.だから細胞外液のカリウム濃度が上がると,細胞膜が脱分極して・・・」
りさぱん「あ,ねるとんの式ですね! 心臓たかぶるぅ!」
もり子「ネルンストの式でしょ.・・・で結局,適切な輸液剤はどれ?」
りさぱん「カリウムが入ってない輸液だから,Eの蒸留水!・・・はダメですよね?」
もり子「蒸留水の点滴は禁忌よ.溶血するから.」
りさぱん「やばいやばい.地震,雷,火事,禁忌!」
もり子「まさにオヤジギャグ.」
りさぱん「Dの生理的食塩水は浸透圧比1でカリウムが入ってません.」
もり子「でもナトリウムだって,上がり過ぎると体内に水分が貯留しちゃうわよ.」
りさぱん「たしかに腎不全のおじいちゃんに塩分取らせ過ぎは・・・.じゃあAの5%ブドウ糖液は? 浸透圧比1でカリウムもナトリウムも入ってません.」
もり子「悪くないわね.でも,この患者さんがなぜ腎不全になったかというと・・・」
りさぱん「あ,糖尿病か!・・・う~ん,アチラを立てればコチラが立たず.」
もり子「だから,生理食塩水と5%ブドウ糖液を足して2で割ればいいのよ.」
りさぱん「ナルホド.それがBの1号液なんですね!」
もり子「ピンポーン!」

【問題】輸血パックの中の血液が凝固しないのはなぜか.
A. ヘパリンが入っているから.
B. ワーファリンが入っているから.
C. EDTAが入っているから
D. 冷却してあるから.
E. 上記のいずれでもない.

りさぱん「答えはズバリ,Eでしょう!」
もり子「あら,正解・・・だけど,よくわかったわね.」
りさぱん「その輸血とはアルブミナー(アルブミン製剤)でした・・・なんちって.」
もり子「濃厚赤血球とかの輸血パックの話に決まってるでしょ.一休さんじゃないんだから!」
りさぱん「えへ・・・でも,ヘパリンじゃないんだ?」
もり子「ヘパリンやワーファリンを入れておけば輸血パックの血液は凝固しないけど,その輸血をした患者さんの出血が止まらなくなるでしょ.」
りさぱん「そっか.じゃあ,輸血パック内の凝固因子を除去しておくというのは?」
もり子「いいセンいってるかな.除去するのにお手軽な凝固因子と言えば?」
りさぱん「うーん,凝固因子って,あんまりオテガル感ないよなあ・・・あ,カルシウムも凝固因子・・・?」
もり子「そうそう.クエン酸でカルシウムイオンをキレートするのよ.」
りさぱん「でも待てよ,クエン酸が体に入ったら,やっぱり血が止まらなくナラナクナイ???」
もり子「ポカリスエットにもクエン酸が入ってるけど〝健康のため飲み過ぎに注意しましょう〟とか書いてないでしょう?」
りさぱん「そか.クエン酸は体内で代謝されちゃってカルシウムは元通りに・・・センパイ,あったまいい!」
もり子「別に私が考えたわけじゃないんだけど.」

《多選択肢問題》A~Fは麻酔管理中の血圧と心拍数の変動を模式的に示したグラフである. 問題の病態に最も適合するものを選びなさい.

【問題】腰椎3/4から腰椎穿刺を行い,図中の矢印の時点で,高比重0.5%ブピバカイン2.5 mLをくも膜下腔に投与した.
もり子「脊髄くも膜下麻酔をすると,どの神経がブロックされる?」
りさぱん「そりゃー,知覚神経でしょ.手術の痛みを取るための麻酔なんだから.」
もり子「知覚神経だけ?」
りさぱん「えっ・・・う,運動神経も・・・かな?」
もり子「知覚神経と運動神経だけ?」
りさぱん「そか.脊髄くも膜下麻酔では血圧の低下に注意ってAdvanced BSTで聞いたっけ.だから交感神経!」
もり子「そう.脊髄くも膜下麻酔では,交感神経→知覚神経(温痛)→知覚神経(触圧)→運動神経の順にブロックされる.つまりちゃんと麻酔が効いてれば交感神経は必ずブロックされるってこと.」
りさぱん「答えは,血圧と心拍数の両方が下がっているB!」

【問題】矢印の時点で,眼科医(執刀医)が患者の眼球を圧ぱいした.
りさぱん「眼心臓反射(Aschner reflex)で心拍数と血圧の低下が起こります.答えはC.」
もり子「求心路は三叉神経第1枝,遠心路が迷走神経の副交感神経反射ね.」

【問題】矢印の時点で,術野から大量出血した.
りさぱん「血圧低下と代償性頻脈が起こるので,答えはD.」
もり子「正解.じゃあ次の問題は?」

【問題】上記の大量出血に対し,急速輸液・輸血で対処した.
りさぱん「上の問題と反対の反応が起こるから,答えはA.心拍数の変化がポイントです!」
もり子「でも現実には,出血なのに麻酔薬の影響と勘違いして,漫然と昇圧薬を投与する麻酔科研修医は多いわ.心拍数の時間的変動がいかに重要か,わかるでしょ?」
りさぱん「血圧と心拍数,両方見れなきゃダメなんだ!」

【問題】矢印の時点で,右大腿部に巻いたタニケット(空気駆血帯)を350mmHgに加圧した.
りさぱん「タニケットって,血圧計のマンシェットの親分みたいなヤツですよね?」
もり子「右下肢の血流を遮断して出血を減らすのが目的.」
りさぱん「じゃあ,末梢血管抵抗が上がるので,答えはE.」
もり子「阻血によるタニケットペインで,心拍数が徐々に上昇するのが特徴.」
りさぱん「ちなみに,Eと似てるけど心拍数が全く変わってないFは?」
もり子「ああ,それね・・・.誰かが動脈圧ラインのトランスデューサーを床に落っことしたんじゃない?」
りさぱん「・・・」
問題:70歳男性.胸腔鏡下右肺部分切除術を全身麻酔下に施行予定である.術中の呼吸管理を安全かつ確実に行うための気道確保デバイスとして適切なものはどれか.
りさぱん「ふむふむ.りさぱんの灰色の脳細胞が閃きましたぞ.右肺の手術だから,右肺を虚脱させて左の片肺換気すればいいのです!」
もり子「あのさ,よく見たらわかるけど,Plan A~Eのいずれの方法でも左の片肺換気はできるのよ.」
りさぱん「あ・・・う・・・.」
もり子「安全かつ確実ってとこがミソ.」
りさぱん「Plan Eは,わかりやすく左の片肺換気ができるけど・・・?」
もり子「そーだけど,術中にはリークテストと言って,右肺を一時的に膨らませて縫合不全がないか確認しながら手術を進めるの.Eだと気管チューブの位置をそのたびに変えなくちゃいけない.」
りさぱん「さすが現役麻酔科研修医.適切なアドバイスありがとうございます.気管チューブを出し入れして,ウッカリ抜けちゃったら緊急事態!」
もり子「じゃあPlan Dのダブルルーメンチューブなんてどう? 気管チューブの位置を変えなくてもリークテストできるし,オ・ス・ス・メ!」
りさぱん「右でも左でも自由自在に片肺換気できる! まさに理想的♡」
もり子「だよねー!」
りさぱん「ワタクシ的には,Plan D推しでお願いします!」
もり子「ブッブー,ザンネンでした! Plan Dのチューブは地球上に存在しません.」
りさぱん「センパイ,ヒドイ! わたしがお調子者だからって,さんざん持ち上げておいてミスリードするなんて.」
もり子「あら,自覚あるのね.」
りさぱん「よく考えたら,Plan Dみたいに先端が先割れしてるチューブ,そもそも気管挿管できないじゃないですか!」
もり子「だからダブルルーメンチューブはロバートショウ型なの.」
りさぱん「ロバートショウ型って,Plan BとかCのチューブですよね.この形状なら1本のチューブとして挿管して,正しい深さでカフを膨らませれば分離換気できる.」
もり子「じゃあPlan BとCはどう違う?」
りさぱん「えと,右主気管支では右上葉枝が気管分岐部直下から出るので,Cだと右上葉が無気肺に・・・.」
もり子「そうね.正解はB.あとシングルルーメンの気管チューブの中に気管支ブロッカーを入れて,右主気管支をブロックするPlan Aもアリ.Plan A, Bのどちらを選択するかは,手術術式や患者さんの年齢・体型などを考えて総合的に判断しまーす.」
図.さまざまな気道確保デバイスが気管挿管された模式図
【問題】50歳の男性.胃癌に対する開腹手術のためプロポフォール,セボフルラン及びロクロニウムで全身麻酔中である.皮膚切開を契機として,血圧が上がり脈拍数が増加した.膀胱温36.5 ℃.SpO2 99%.追加すべきなのはどれか.
A. フェンタニル
B. ダントロレン
C. ニトログリセリン
D. スキサメトニウム
E. プロプラノロール
(第107回 医師国家試験問題)

りさぱん「ついに国試問題キタ━━━(゚∀゚)━━━!!」
もり子「ポイントは,呼吸や体温は正常だけど,血圧と脈拍が上がってるってことね」
りさぱん「ニトログリセリンは血管拡張作用があります.あとプロプラノロールはβ遮断薬だから,心拍数を下げる・・・ってことはCとE???」
もり子「大マチガイじゃないけど,なぜ血圧と脈拍が上がったか考えて」
りさぱん「そか.手術が始まってイタイからだ.つまり痛みをブロックすればいいんだから・・・答えはAのフェンタニルです!」
もり子「そうね.モニターばかりに気を取られていると,バイタルサインの変化に対して対症的になりがちだけど,大事なことは,患者さんが何を訴えてるか.」
りさぱん「麻酔科のセンセって,手術中眠ってる患者さんの声も聞いてるんですね!」

【問題】術後呼吸不全に対して気管挿管を行った.加圧によって胸郭は動くが,聴診で呼吸音が弱いと感じられた.気管チューブが気管内に挿入されているのを確認するのに最も適切な指標はどれか.
A. 血圧
B. 脈拍数
C. 気道内圧
D. 中心静脈圧
E. 呼気終末二酸化炭素濃度(ETCO2)
(第107回 医師国家試験問題)

とにかく明るい りさ村「安心してください,はいってますよ!」
もり子「ボケかましてる場合かっ!」
りさぱん「えへ.だって,聴診で呼吸音が聞こえるのに・・・」
もり子「聴診による誤挿管(食道挿管)の鑑別率は90%程度.だから聴診以外の客観的な指標で確認するのが原則」
りさぱん「なら,Eかな?」
もり子「アタリ.でも,どうして?」
りさぱん「胃や食道から炭酸ガスは出てこないから,呼気ガス測定でCO2が検出されれば確実に気管挿管と言えるのでは?」
もり子「そうね.この問題の設定なら.」
りさぱん「え? ETCO2が役立たない設定って?」
もり子「例えば,これがドクターヘリの中で,患者さんが雪山で倒れていたCPA(心肺停止)だったとしたら?」
りさぱん「う・・・確かに,代謝が下がってるから,CO2出てこないかも.」
もり子「そーゆー時は,じゃーん! 食道挿管検知器(EDD)!」
りさぱん「業界用語でドラえもん!」
もり子「聴診,ETCO2,ドラえもんが気管挿管確認の三種の神器ってわけ.」

【問題】動脈血ガス分析の採血について正しいのはどれか.
A. 動脈の走行は目視で確認する.
B. 穿刺針の太さは18Gを選択する.
C. ピストンに十分な陰圧をかけながら採血する.
D. 穿刺針と皮膚との角度は15~20度を保つ.
E. 採血シリンジはペンを握るように保持する.
(第111回 医師国家試験問題)

もり子「これは,いわゆる医学常識問題ね.」
りさぱん「動脈は肉眼では見えないからAは×.」
もり子「動脈は触知が一般的だけど,最近はエコーという手もあります.」
りさぱん「BのG(ゲージ)って,たしか数字が大きくなると細くなるんですよね.でも,18Gってどれくらいの太さだったっけ・・・?」
もり子「18G針は業界用語でピンク針.」
りさぱん「あ,あの薬を吸ったり混ぜる時に使うヤツ.個人的な見解ですが,あんなブットイので刺されたくないかも.」
もり子「穿刺針が太いと穿刺後に血腫や仮性動脈瘤を作っちゃう.逆に細すぎると逆流が弱いので動脈か静脈かわからない.22~25Gを使うのが一般的ね.Bは×.」
りさぱん「とゆーことは,Cもマチガイ.動脈に当たってれば〝十分な陰圧〟はいらないハズ.」
もり子「それに陰圧をかけすぎるとシリンジ内で気泡が発生して,動脈血ガス分析の結果が変わっちゃうのよ.」
りさぱん「Dの15~20度って,包丁を研ぐときの角度.ほとんど水平では? 私,麻酔科の選択実習で大腿動脈から血ガス採るお手伝いしたんですけど,ペンホールドでシリンジを持ってました!」
もり子「そうね,臨床実習で1度でも経験すれば忘れないわね.」
りさぱん「Dは×で,答えはEですね!」
もり子「正解.ところで動脈穿刺はペンホールドだけど,静脈穿刺は何ホールドか知ってる?・・・ヒントとしては,りさぱんがハマってるものと関係アリ.」
りさぱん「それって,まさかの・・・ディズニーホールド???♡♡♡」
もり子「んなもん,あるかい!・・・正解はバイオリンホールド!」
りさぱん「あ,そっち?」
もり子「バイオリンの弓の持ち方と似てるからよ.」
りさぱん「ウチの麻酔科のセンセって管弦OBが多いからなー.」
もり子「そんなピンポイントの理由でついた名前じゃないと思う,たぶん.・・・それを言うなら,気管チューブに入れるスタイレットは〝ホッケースティック型に曲げる〟のよ.」
りさぱん「ナルホド.バイオリニストやホッケー選手じゃなくても,妙に説得力あるし,覚えやすいってことですね!」

【問題】再生可能なエネルギー源はどれか. 3 つ選べ.
A. 風 力
B. 火 力
C. 地 熱
D. 原子力
E. バイオマス
(第108回 医師国家試験問題)

りさぱん「常識問題もここまでくると,いっそすがすがしい.」
もり子「医師たるもの,医学常識のみならず一般常識にも精通しなさい,という警鐘じゃない?」
りさぱん「ぐさっ…」
もり子「スマホは見ても,新聞は読まない学生さん,多いわよね.」
りさぱん「ぐさぐさっ…」
もり子「例えばBの火力は再生可能?」
りさぱん「火力は,化石燃料をCO2に変えちゃうから,再生できません.原子力も,放射性廃棄物が社会問題になっているくらいだから,再生不能.とゆーことは,風力,地熱,バイオ何とか…かな?」
もり子「消去法で来たな.バイオマスは,以前は廃棄されていたような廃材や未使用の有機物を燃やしてエネルギーを得ること.」
りさぱん「燃やしちゃうのに再生可能エネルギーなんだ?」
もり子「バイオマス燃料の炭素は,もともと大気中にあったCO2に由来するから,化石燃料を燃やすよりはいいという理屈(カーボンニュートラル).いろいろ問題もあるみたいだけど….答えはACE.」

【問題】医学用語の読み方で正しいものはどれか.
A. 脆弱→きじゃく
B. 口腔→こうこう
C. 増悪→ぞうお
TD. uohy針→たーふぃーはり
E. Saline→サリン
F. 云々→でんでん
G. 赤口→せきぐち

りさぱん「ゼイジャク,コウクウ,ゾウアク,チューヒシン,セーライン,ウンヌン.シャッコウ・・・てゆーか,後の方は医学用語じゃないし.」
もり子「ご名答.ちなみに,salineは生理的食塩水で,毒ガスsarinではありません.よい子のみんなは間違えないでね.」
りさぱん「なんじゃそれ・・・」
もり子「カンファとかで妙な読み方すると恥ずかしいもんね.」
りさぱん「そう言うセンパイだって〝センセにツゲグチしてやる!〟と言おうとして・・・」
もり子「わあっ,それは言うなー!」
りさぱん「〝センセにクチヅケしてやる!〟と言い放ったとか?」
もり子「だってー・・・ツゲグチとクチヅケってわかりにくくない?」
りさぱん「ないでしょ,フツー.」

【問題】日本赤軍「よど号」ハイジャック事件が起こった時,「機内に麻酔ガスを流して犯人・乗客・乗務員ともども眠らせてしまう」という作戦が真剣に検討されたが,実行に移されることはなかった.なぜか.
A. 麻酔ガスは高価なのでコストがかかりすぎるから.
B. 法律で,麻酔ガスは病院でしか使えないことになっているから.
C. 犯人が逆行性健忘をきたして犯行を忘れてしまう可能性があるから.
D. 全員眠ってしまったら誰が犯人か判別できなくなるから.
E. 上記のいずれでもない.

りさぱん「・・・この問題,マジっすか?」
もり子「実際,当局が麻酔科に相談に来たのよ.」
りさぱん「全身麻酔は生理的睡眠とは違うはず・・・」
もり子「そう.呼吸・循環・反射などの生命維持機能が失われるから,こんなことをしたら,乗客・乗務員の命は全く保証できないわ.答はE.」
りさぱん「これが可能だったら〝この飛行機にはハイジャック防止のため麻酔ガスが装備されています〟なんて表示があってもよさそうだけど,見たことないもんなあ.」

【問題】キリン(Giraffe)の全身麻酔管理で注意すべきことを考察しなさい.

りさぱん「(しばし絶句)・・・あ,ありえないっつーの!」
もり子「 キリンの頚だったら,気管挿管が困難であろうとか,脳血流を維持するための調節メカニズムあるはずだから,それを破綻させない全身管理が必要・・・というようなことを考察すればいいわけよ.」
りさぱん「でも人騒がせな問題.ここは動物のお医者さんじゃなーい!」
もり子「去年の学生さんたちは,ゾウの経鼻挿管とかハリネズミの点滴とか,マジで調べてたわよ.」

【問題】無重力状態での麻酔管理で注意することを挙げなさい.

りさぱん「えっ・・・息ができない・・・?」
もり子「それって宇宙空間と混同してる,ゼッタイ.酸素濃度21%,760 Torr の環境で無重力という意味.」
りさぱん「宇宙ステーションの中とかですね.なら,あまり問題ないのでは?」
もり子「そうかな? 無重力だと,点滴落ちないでしょ.」
りさぱん「あ,ナルホド.」
もり子「それから,呼気弁・吸気弁がうまく作動しないので呼吸回路が機能不全になる,セボフルランの気化器が不正確になる,局所麻酔薬の比重を利用した脊椎麻酔の調節ができない・・・」
りさぱん「あと,褥瘡ができにくい!」
もり子「それは利点だけど,確かにそうね.」

【問題】下記の都市伝説でエビデンスがあるのはどれか.
A. 13日の金曜日はホントに身体に悪い.
B. デブは染る.
C. バカにつける薬がある.
D. 夢を映像化できる.
E. 記憶を書き換えることができる.

りさぱん「ほとんどSFですね・・・.」
もり子「実は,全部ホントなの.」
りさぱん「まじっスか!・・・Cの薬とか,卒試の前に飲みたいです!」
もり子「試験でドーピング検査が行われる日も近いかもね.」
りさぱん「ひえ~っ.」

A. Scanlon TJ, et al. Is Friday the 13th bad for your health? BMJ 1993; 307:1584-6 英国において,13日の金曜日には交通事故が増加していた.
B. Christakis NA, et al. The spread of obesity in a large social network over 32 years. N Engl J Med 2007; 357:370-9 肥満は社会的なネットワークを通じて広まる.
C. A critical role for IGF-II in memory consolidation and enhancement. Nature 2011; 469:491-7 インスリン様成長因子(IGF-II)をラットに投与した所,記憶力が飛躍的に向上した.アルジャーノン?
D. Horikawa T, et al. Neural decoding of visual imagery during sleep. Science 2013; 340:639-42 MRIを用いて脳活動を解析し,夢の映像化に成功.
E. Tonegawa S, et al. Bidirectional switch of the valence associated with a hippocampal contextual memory engram. Nature 2014; 513:426-30 記憶を書き換えて,嫌な出来事を楽しい出来事に.

りさぱん「そう言えば読みましたよ・・・〝麻酔をめぐるミステリー〟.センパイにもあんなオチャメな時代があったんですね,モ・リ・リ・ン せんぱい!」
もり子「ほっとけ.」
りさぱん「本のラストで,新たなミステリーを探す旅に出たモリリンは,その後どうなったんでしょーねー?」
もり子「実は続編が出たの.〝麻酔迷宮オデッセイ〟」
りさぱん「・・・って,まさかの,Morilyn’s back?」
もり子「まあね.研修医になってパワーアップしたモリリンが,麻酔メカニズムの最前線に挑戦する意欲作!」
りさぱん「絶賛在庫中でーす!」
もり子「こらこら.」

【問題】麻酔科BSTオリエンテーションの時,廣田先生は「臨床実習に際し心がけて欲しい」という3つのチェックポイントを示しました.その中には下記のどれが含まれていたでしょうか.
A. 聞くは一時の恥,知らざるは一生の恥
B. 雄弁は銀,沈黙は金
C. 君子危うきに近寄らず
D. 士は以て弘毅ならざるべからず
E. 一宿一飯の恩義は犬でも忘れない

りさぱん「ここは空気読んで,A.」
もり子「正解.臨床麻酔の手引って,実は30年以上も続くロングセラーなのよ.」
りさぱん「へぇ~ ,由緒正しいマニュアルだったんですね.てっきり,廣田先生が趣味で作ってるヤンチャなハウツー本かと.・・・ところで,Dの弘毅って?」
もり子「廣田先生の名前.論語の一節と思われます.」
りさぱん「Eに至っては意味不明です.」
もり子「こないだ某麻酔科の飲み会で,ヘベレケになってたお嬢さんがいたけどね.」
りさぱん「何をおっしゃってるのか,私にはサッパリ・・・.」
もり子「あら,今だって〝ハラ減ったー.何か食わせろー!〟って顔してるわよ.」
りさぱん「だって~,モリリン予想のおかげで私の海馬くん,フル稼働でしたから.」
もり子「脳のエネルギー源はブドウ糖だけだもんね.」
りさぱん「実は私,血糖値が顔に出る女なんです.」
もり子「じゃあ今夜あたり,桜木むら界隈へ繰り出して・・・」
りさぱん「やたー! 今度は視床下部くん,フル稼働!」
もり子(おいおい,卒試はいいのか・・・?)

※登場する人物は架空のもので,実在のヒトとは一切関係ありません.麻酔科では,感染対策に十分配慮して臨床・教育・研究活動を行なっております.
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